政府が政略的意図をもってメッセージを出すとき、バズビデオを利用するようになるのかな。と思った話。
先に言っときますが、酒の肴みたいなネタです。
先日、菅総務相がNHKに対し、拉致問題を短波ラジオ国際放送で重点的に扱うよう命令しました。北朝鮮による拉致被害を国際的に理解してもらい、包囲網を形成するのが目的だったと記憶しています。
これについて、民放連会長が「言いたいことがあるなら国営放送を作って、そこから言えば良いじゃん」と批判したそうです。
▼「国営放送持てば…」民放連会長、放送命令を批判
NHKが政府に対して完全に自立してるのかは疑問だなとか、『(政府が)なし崩しに影響力を発揮するのが、長い目で見て一番まずい』という意見は、そりゃそうだわなと思いつつ、「政府が『ボイス・オブ・ジャパン』みたいな国営放送を持てばいい」というのは、膝ポンでした。いっそ自主制作&自家配信しちゃえばいいんだ!と。
現状、政府が独自に発信している映像・音声コンテンツとしては、一例をあげると
首相官邸ホームページには、「
政府インターネットテレビ」というコンテンツがあります。
週に一度、首相の談話やお知らせが配信されるもので、
ビデオポッドキャストにも対応してます。
ただ単に「言いたいことを言う」だけなら、ここで番組配信すればいいですが、「世界中であらゆる所に届けたい」とのオーダーがあるから短波を使いたい。
さりとて、八木アンテナ立てて発信機をつなげて、「ハローCQ。」というのはちょっと違う。
で。
短波放送局は政府の好きには使わせないよ。って立場であちらが突っぱねるんであれば、考え方を変えてみるのもありでしょう。
ここから先は妄想の世界で綴ります。
たとえば、「世界のあらゆる所に、あらゆる人に届けたい」とのオーダーは、いかにもマス的な考え方です。それはそれであるんだけども、世界世論で包囲網を形成しようという目的があるとき、「おうっ、これは由々しき問題じゃないか!」と騒ぎ出す、影響力のある人たちにどれほどリーチするかと考えると、マス的なアプローチがベストとは言い切れない。
じゃあ情報摂取と再配信に積極的な人たちにまずは接触して、そこから広げてもらおうと作戦を立てたなら、世界中のビデオ投稿サイト(ワッチミー除く。テレビ局のものだから)に投稿なんてことがあるかもしれない。
はたまたその副産物として、「バズ(クチコミ)を起すなら、映像のマッシュアップにも対応しましょう。ロケットブームスタイルでニュース配信してるパブリッシャーに取りあげてもらうんですよ!」ってことで、映像や音声データは著作権フリー、マッシュアップOK、ていうかむしろお奨め!みたいな新潮流も飛び出したら、なお面白いな。
あと余談だけども、ニュースを見たときに、もし、国営放送が成立したらNHKの立場って、ますます不明瞭になるなとも思いました。それはそれで変化が起きて面白そう。受信料のあり方とか、番組制作会社との著作権の扱い方とか、力点が大きく変わってきますから。
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NHKへの放送命令問題